理念や概要について紹介します。
各組織の概要について
全国の研究者等に広く共同利用/共同研究の機会を提供するため、「ROIS-DS-JOINT」として、共同研究課題の募集を行なっております。
採用情報、イベント情報などをお知らせします。
所在地、お問い合わせフォームがあります。
「データサイエンス共同利用基盤施設(ROIS-DS)」は、データサイエンス(データ駆動型研究)を合い言葉に大学等との連携・協働の一層の強化を目的に、文部科学省令で設置された「大学共同利用機関」ではない新しいタイプの研究施設として2016年度に情報・システム研究機構(ROIS)に設置された研究組織で、ROISを構成する4つの研究所--国立極地研究所、国立情報学研究所、統計数理研究所、国立遺伝学研究所--や、他の大学共同利用機関法人の研究所等と協力して活動しています。 データサイエンスの意味するものは、技術や社会状況の進展に伴い時代と共に拡大してきたように思います。データサイエンス(データ駆動型研究)と一口に言っても、そこで取り扱われるデータは、生命科学や地球科学のような自然科学系のデータから、人文・社会学系のデータまでバラエティに富んでおり、データの種類も観測・測定から得られるもの、調査から得られるもの、文献から得られるものなど多様であり、さらに、信号、数値、文字、画像、音声等のさまざまなデータが複合的に含まれているなど極めて複雑です。また、知識発見や知見を蓄積する目的でデータ駆動型の解析研究もしくは実務を行う場合や、データの構造化、モデリング、データ同化、シミュレーション等の、より統計数理科学やコンピュータ科学的なアプローチをとる場合もあります。さらには、研究コミュニティごとにデータのデータベース化及び共有、さらにはオープン化に関する考え方が異なっているなどの別の問題も存在します。ROIS-DSにおいても、そこで扱われるデータとアプローチは極めて多様であり、したがって、施設を構成する各研究センターの活動についても対応する分野コミュニティのデータサイエンス成熟度や要望等に依存してさまざまです。 2016年度に3センターから発足したROIS-DSも、皆様のご支援のおかげで2020年4月には、ライフサイエンス統合データベースセンター(DBCLS)、極域環境データサイエンスセンター(PEDSC)、社会データ構造化センター(CSDS)、人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)、ゲノムデータ解析支援センター(CGI)、データ同化研究支援センター(CARA)の計6研究センター及びマネージメントを担当するDS推進室並びに事務組織から構成されるまでに成長しました。ROIS-DSでは、設立時から他機関研究者との共同研究、研究コーディネーターを介した研究支援、OJT研究員採用等による人材育成を柱として広く大学等の機能強化に資する活動を行ってきましたが、2020年度からは、社会的に要望の大きいデータサイエンス教育に対し、特にデータサイエンス教育に関わる人材育成を目的とする事業(データサイエンス教育人材養成事業)を統計数理研究所と連携して開始します。この事業は、当初はパイロット事業として教育組織の整備、教育カリキュラムや教育システムの開発と小規模な人材育成からスタートする計画ですが、ROIS-DSの第4の柱として強化していく所存です。
施設長:荒木 弘之
【ご挨拶】 2022年4月、新施設長として就任した荒木弘之です。どうぞよろしくお願いいたします。 今年度から新たに法人第4期の中期目標・中期計画期間が始まりました。その計画に挙げたように、2020年度から開始したデータサイエンス教育人材育成事業を本格的な事業運用とするため、ROIS-DS内にデータサイエンス教育・育成のための拠点をつくり、データサイエンス研究教育者養成推進室を設けました。第4期ではこの「データサイエンス教育・育成拠点」に加えて、さらに2つの新たな拠点を立ち上げていく予定です。まず、「バイオデータ研究拠点」を国立遺伝学研究所との連携のもとに設置し、国内最大のバイオインフォマティクス研究インフラとしてわが国のバイオデータサイエンスの一層の高度化を目指します。また、「日本文化ビッグデータ研究ハブ」を人間文化研究機構国文学研究資料館との間に形成し、日本文化をデータ駆動型方法論で分析する文理融合型ビッグデータ研究拠点を創生します。 ROIS-DSが中核となり、これら3つの次世代データサイエンス研究教育組織を設置することにより、機構を横断する組織改革の実施と大学共同利用システムの戦略的高度化を目指します。 今後とも皆様のご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。