施設長挨拶

施設長挨拶

データサイエンス共同利用基盤施設 施設長 喜連川 優

現代社会が直面する複雑な課題を解決し、より効果的で持続可能な意思決定を可能とするには、データサイエンスの重要性が一層高まっています。2022年11月にChatGPTが誕生して以来、生成AIの技術の進展や応用開発は世界中で加速度的に進んでおり、これまで以上に多様かつ膨大なデータが生成されるとともに、バイオテクノロジーや環境技術といった最先端の科学技術についても、デジタルとの融合により新たな可能性を生み出しております。こうした時流に先んじて、皆様とともに未来を切り拓く挑戦を続けていきたいと考えております。

当施設は、新しいサービスを創り出す組織として、その柔軟な運営を通じ、より革新的かつ挑戦的な取り組みを推進します。設立以来広く学術界に提供してきたデータ共有やデータ解析に加え、今後はデータサイエンスを軸とした、さまざまな学問領域をカバーするインキュベーション組織となるよう発展を目指します。

2023年11月には人工知能法学研究支援センター(人工知能法学研究センターに改名)を設置しました。当センターは「人工知能による法学研究支援」と「法による人工知能制御」を2つの柱とする「人工知能法学」という新たな学問分野を提唱し、関連データベースの作成とその活用方法に係る研究による人工知能法学の世界的拠点となることを目標としています。また2024年4月には、質の高い多種多様な大規模データを系統的に収集し、安心・安全かつ持続的にデータ提供できる枠組みの構築を目標とするデータレイク研究開発センターを設置しました。2024年6月には内閣府戦略的イノベーション創造プログラムに採択いただき、これを受け、医療データならびに医療LLM/LMMの利活用を促進する医療データ基盤を構築していきます。

このようなセンターの活動により、研究現場からのフィードバックを直接活用し、社会ニーズに即応した新しい科学分野の探求を進めることが可能となり、迅速かつ効率的に資源を活用し、革新的な研究を支援するための重要な基盤となるでしょう。 これまでにない「新しいサービス」の創出、それを実現できる「人材」の育成、データサイエンスを軸とした「共同研究の場」の構築を柱とし、当施設が持つ潜在力を国内外に向けて最大限に引き出していく所存です。 皆さまとともに、共に学び、共に創り出すことができる環境を整え、多くの革新的なプロジェクトを成功に導くべく、一層努力してまいります。今後とも、皆さまのご指導とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

歴代施設長 挨拶

歴代施設長 挨拶はこちらからご覧いただけます
  • 初代施設長:藤山秋佐夫
  • 施設長:荒木 弘之 新施設長ご挨拶(法人第4期の取組みについて)