宇宙線の太陽変調研究に関する論文がThe Astrophysical Journalに掲載されました(PEDSC)

宇宙線の太陽変調研究に関する論文がThe Astrophysical Journalに掲載されました(PEDSC)

2025年2月13日

宇宙から降り注ぐ高エネルギー粒子(宇宙線)の観測により、地球や太陽系近傍の宇宙空間の様子を探ることができます。その中には太陽活動や宇宙天気による変動が含まれ、宇宙線の太陽変調現象として知られています。極域環境データサイエンスセンターの小財正義特任研究員らの研究グループは世界数カ国での宇宙線観測ネットワークGlobal Muon Detector Network (GMDN)を推進しており、本研究ではその観測データへベイズ推定などの数理手法を適用し、宇宙線の南北異方性(南北での強度差)のエネルギー依存性とその太陽活動による変動を明らかにしました。今後はこの新手法をさらに多様な宇宙線データ解析へ応用し、宇宙線や宇宙空間物理の解明へ貢献することが期待されます。

論文情報

  • 論文タイトル:Cosmic-Ray North–South Anisotropy: Rigidity Spectrum and Solar Cycle Variations Observed by Ground-based Muon Detectors
  • 掲載誌:The Astrophysical Journal
  • 著者:M. Kozai, Y. Hayashi, K. Fujii, K. Munakata, C. Kato, N. Miyashita, A. Kadokura, R. Kataoka, S. Miyake, M. L. Duldig, J. E. Humble, and K. Iwai
  • DOI:10.3847/1538-4357/ad8577