研究実施体制とプロジェクトメンバー
研究実施体制
サブテーマ1「超大量ゲノム情報」
国立遺伝学研究所シーケンスセンターが直接的なデータ生産に関わり、さらに、従来のゲノム解読では対象になっていなかったエピゲノム修飾、機能的ヘテロクロマチン領域の研究グループや、メタゲノム、個人ゲノム、単一細胞ゲノム等の国立遺伝学研究所の先端的ゲノム研究グループのほか、基礎生物学研究所、理化学研究所、霊長類研究所から研究グループが参加しています。
情報解析手法の研究開発は、国立情報学研究所、国立遺伝学研究所、東京工業大学、京都大学、慶應義塾大学から、ゲノム情報解読やシステム生物学の研究グループが参加します。また、新領域融合研究プロジェクト「地球生命システム」からの試料の解析も実施します。
サブテーマ2「遺伝的相関構造」
サブテーマ3と連動してデータの取得、統計解析手法の開発を進めて行きます。
多次元の遺伝情報、発現変異情報、表現型情報、時系列情報の大量データ取得にあたっては、遺伝学研究所に研究スタッフを配置しています。多様な野生および実験系統からのゲノムおよび発現遺伝子解析等も行うため、これらのデータを各生物のコミュニティで共有したり、比較研究解析の基盤として利用する事も含め、国内外の研究グループと協力、連携を今後も進めて行きます。すでにマウス、イネなどにおける国際連携体制は整っており、具体的なデータの収集を開始しています。
統計解析の体制としては、統計数理研究所、東京大学、九州大学などから、統計推測(ロバスト、影響分析、グラフィカルモデル、多重性調整など)と知識を有し、かつデータ解析についても経験と興味を有する研究スタッフをおきます。全メンバーが協力してデータ解析の方法論の開発にあたります。
サブテーマ3「多元的表現型データ」
サブテーマ2と連携して、統計解析手法の適用、改善を進めて行きます。解析手法の適用については、主要な研究スタッフは国立遺伝学研究所から参加しています。適用した成果をもとに、さらに統計解析を進めるにあたっては、統計数理研究所、東京大学、九州大学などから、統計推測の専門知識とデータ解析の経験を有し、生物学的な事象に関心を寄せる研究スタッフを配置しています。本プロジェクトの目指す、多様な野生および実験系統からのゲノムおよび発現遺伝子解析等も行うような遺伝的多様性を軸に据えた研究は未だ国内外で部分的にしか取り組みはありません。
これらのデータを各生物種を研究するコミュニティ間で共有したり、比較研究解析の基盤として利用する事も含め、今後状況を見ながら順次、国内外の研究グループと連携やコミュニティ形成を推進して行きます。