第2期 平成23年度成果報告

は じ め に

 新領域融合研究センターは、法人化に伴う機構化の機会をとらえて「これまでの大学共同利用機関の活動をさらに発展させると共に、機構化されたからこそ可能となる新分野の創造を目指す」という情報・システム研究機構の基本的な方針の実現のため、情報とシステムの観点から新たな研究パラダイムの構築と新分野の開拓を目指し、機構発足と同時に機構本部に設置されました。

 新領域融合研究センターでは、未来の学術研究の方向性を見据えて、全国の大学等の研究コミュニティーと連携して、21世紀の重要な課題である生命、自然・環境、人間・社会など複雑な現象に関する問題に対して、これまで、それぞれの立場から独自に研究をすすめてきた国立極地研究所、国立情報学研究所、統計数理研究所、国立遺伝学研究所が、分野を超えて連携協力することにより、新しい研究環境をつくり「新領域」創出をめざす研究活動を行ってきました。

 新領域融合研究センターの第2期(平成22年~27年)の中期目標・中期計画における研究計画は、平成20年6月に実施した外部評価会議からの報告、機構の教育研究評議会、さらに、研究コミュニティー等からの要望等を踏まえて作成されました。その結果、第二期においては「地球環境」「生命システム」の2つの研究対象領域を中心とする第1期の「新領域融合プロジェクト」の研究体制は最も重要な活動の柱として引き続き継続・発展させるとともに、新たに「人間・社会」の柱を立て、この3領域が統計数理基盤及び情報基盤と一体的に連携することとし、5つの新領域融合プロジェクト体制を確立しました。その後、昨年発生した東日本大震災を機に「システムズ・レジリエンス」を新たに立ち上げ、現在では4領域6つのプロジェクトが活動しております。この大型プロジェクトは、機構内の複数研究所及び多数の大学・研究機関並びにそれぞれの研究コミュニティーと連携・強化したチームにより積極的に研究を推進しております。

 ここに、平成23年度の新領域融合プロジェクトの研究成果を報告書としてまとめました。今年度は、来年予定されている第二期中間評価を見据えて、外部専門家による研究レビューを計画しております。皆様方からの多くのご批判、貴重なご助言を賜れば幸いです。


新領域融合研究センター長
北川 源四郎

新領域融合プロジェクトの成果報告

新領域融合プロジェクトの第2期平成23年度成果報告を以下に掲載しました。
プロジェクトの略称の右のリンクをクリックすることにより詳細報告を閲覧いただくようになっています。

■地球生命システム学
成果報告
 
   地球環境変動の解析と地球生命システム学の構築
■遺伝機能システム学
成果報告  
   超大容量ゲノム・多元軸表現型データの統計情報解析による遺伝機能システム学
■データ同化
成果報告  
   データ同化による複雑システムの定量的理解と計測デザイン
■サイエンス3.0基盤構築
成果報告  
   異分野研究資源共有・協働基盤の構築
■コミュニケーション情報学
成果報告  
   データ中心人間・社会科学の創成

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